(故人を偲んで)BUCK-TICK櫻井敦司さんの命日です。

2024年10月19日

 BUCK-TICKの櫻井敦司さんがライブ中に突然倒れ、そのまま亡くなられたという出来事は、ファンやバンドに関わるすべての人々に深い悲しみをもたらしました。そして、昨年末に行われた「バクチク現象2023」は、単なる追悼イベント以上のものとして、大きな意義を持っていたように思います。

 確かに、櫻井さんを追悼する意味はもちろんありますが、私が感じたように、このライブは「葬儀」に近いものであったのかもしれません。葬儀の役割を考えると、それはただ故人のためだけではなく、残された人々のための儀式でもあります。故人の死を悼み、死後安らかに眠れるように祈りつつ、遺族や友人、ファンがその現実を受け入れ、別れを実感するための時間です。そして、共有された思い出を通じて、悲しみを分かち合いながら、新たな一歩を踏み出すための「区切り」を提供します。

 「バクチク現象2023」は、櫻井さんの音楽や存在を通して、彼の死を乗り越えるための一つの儀式であり、残されたメンバーやスタッフ、そしてファンのための重要な時間だったのだと思います。櫻井さんを追悼しながらも、そこで感じたのは、彼の存在が消えたわけではなく、彼の音楽やメッセージが生き続けているという強い実感ではないでしょうか。

 本日、過去のBUCK-TICKの作品を聴きながら櫻井さんを偲ぶことは、彼の音楽を通して彼との繋がりを再確認し、また一歩前に進むための時間でもあります。音楽は、時を超えて私たちを繋ぎ続け、思い出や感情を共有する強力な手段です。櫻井さんの遺した音楽を聴くことで、彼の魂は今も私たちと共にあり、そしてこれからも私たちの中に生き続けていると感じられることでしょう。

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