妻は既に死亡しており、妻の父親が先日亡くなった。妻の父親の財産は、私(夫)は相続するのか?数次相続と代襲相続。

2022年12月09日

ご相談に来られた方から、「妻は3年前に亡くなっている。妻の父親が先日亡くなったのですが、私(夫)は、妻の父親の相続人となるのでしょうか?」というご質問がありました。奥様との間には、お子様が一人いらっしゃるとのこと。

このケースの質問意外に多いです。これは、「数次相続」と「代襲相続」を混同されており、両ケースを比較した場合、相続人が変わってきます。

まずは、「数次相続」から、これは、奥様の父親が亡くなられてから、その相続手続きをする間に奥様が亡くなられたケースです。(今回のケースとは異なります)数字相続の場合、奥様の配偶者(夫)も相続人となります。なぜなら、奥様の父親の相続権が、奥様に承継されたのちに亡くなられているので、奥様の相続人は、配偶者(夫)と息子様となります。

一方、「代襲相続」についてですが、奥様の父親が亡くなる前に奥様が亡くなられているケースです。(今回のケースです)配偶者(夫)には、奥様の父嫌の相続権は承継されません。なぜなら、奥様の父親の相続権は、奥様を代襲して、直接息子様に承継されるためです。

また、違いは息子様が未成年者であった場合、他の相続人間で遺産分割協議をする際、そのお子様のために配偶者(夫)が法定代理人として遺産分割協議に参加できるかという「利益相反」の問題についても考える必要性が出てきます。

「数次相続」では、配偶者(夫)も相続人の地位を有しており、未成年者の息子様の法定代理人として遺産分割協議に参加することは、利益相反となります。この場合、息子様に対し、未成年後見人を選任しなければなりません。

一方、「代襲相続」では、配偶者(夫)は、相続権を持っておりませんので、未成年者である息子様の法定代理人として、遺産分割協議への参加は可能となります。

今回のケースでは、息子様が未成年ということでしたので、配偶者(夫)が法定代理人として息子様のために遺産分割協議に参加できることをお伝えしました。

相続関係が複雑になりますと、どうしても法律の知識が必要になってきますので、専門家に相談することをお勧めいたします。

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